PRP再生療法による「目のくま」の治療について

この記事の監修者
栗田恵里奈 医師

美容形成外科医

・東京大学医学部付属病院形成外科診療医
・杏林大学医学部形成外科専攻医
・日本形成外科学会専門医

  • 顔がなんとなく疲れて見える
  • 顔が老けて見える

といった原因のひとつにある「目のくま」にも改善が期待できるPRP再生療法。

「目のくま」ができる原因は症例によってさまざまですが、今回は様々なタイプの「目のくま」に効果のあるPRP再生療法による治療について紹介します。

「目のくま」の種類と原因

「目のくま」と一言で言っても、できる原因によって種類は一つではありません。

  • 目の下が黒ずんでできる「黒くま」
  • 目の下が青くみえる「青くま」
  • 目の下が膨らんだりへこんだりしてできる「凹凸くま」

黒くま

「黒くま」は加齢やこすったりする刺激などにより、皮膚の中のメラニン色素が増えて、黒ずんでしまうことが原因です。

青くま

「青クマ」は目の下の皮膚が加齢に伴って皮膚の厚み減り、目回りの筋肉が透けて見えてくることが原因と言われています。例えば皮膚の浅いところにある血管は赤いけれど青く透けて見えるのと一緒です。

凸凹くま

「凸凹くま」よるたるみやしわによって凹凸ができてつくられます。クマを治療して凹凸が減り、目の周りが明るくなると、それと一緒に顔の印象も自然に明るく若返って見えます。

PRP再生療法による「目のくま」解消の効果

PRP再生療法というのは、自分の血液から抽出した豊富な成長因子を含む多血小板血漿(Platelet-rich plasma PRP)を使った再生治療のひとつです。その豊富な成長因子を使うことで、現在では様々な分野で再生治療として、応用され使用されています。美容医療では、クリニックによって治療名や手法も少しずつ異なりますが、どれもが肌の悩み(小ジワ、黒ずみ、たるみなど)を解決するための皮膚再生として取り入れられています。

PRP皮膚再生治療による目のくまの治療は、黒くまに対しては、皮膚の細胞をPRPの含む様々な成長因子が活性化し、ターンオーバーをスムーズにし、皮膚にたまったメラニン色素の排出を助け、青くま、凸凹くまに対してはPRPに含まれる成長因子により線維芽細胞からのコラーゲンなどの産生を増加させ、皮膚にはり、厚みを持たせることにより、効果が期待されます。

凸凹くまで原因が眼窩脂肪が飛び出て見えてしまったり、重度の加齢に伴うしわ、溝、の場合は他の治療が向いている場合もあります。その他の目元の治療はこちらから確認できます。

PRP再生療法のダウンタイム

PRP皮膚再生療法は注射のみで行える方法ですが、術後に施術部位に腫れ・内出血・痛み・赤み・硬さなどの症状が出ることがあります。

症状が続く期間は、注入部位や体質などの個人差が関係しますが、約3日〜2週間ほどで落ち着いてきます。

とくにくまのように目の下など、皮膚の薄い部分にPRP皮膚再生療法を行なった場合は、症状が長引く傾向があるため、連休を使用するなどして長めのダウンタイムを取っておくと良いです。

PRP再生療法の相場

PRPを注入する部位や、PRPの精製方法、含まれる成長因子の量で費用は大きく変動しますが、PRP再生療法は1回あたり20〜50万円くらいが相場となっています。

現在、成長因子を用いた再生医療は様々な種類がありますが、PRP治療は他人の細胞から抽出した成長因子ではなく、ご自身の体内にある成長因子を精製、濃縮し、使用するため、アレルギーの心配はなく、安全性は高くなりますが、そのため、費用は高くなります。

注射したPRPの効果は1年ほど続きます。

PRP再生療法の「目のくま消し」で後悔するケース

「皮膚の再生療法」と聞くとなんでも解決してくれる、と思われがちですが、「目のくま」を消すのに思ったほど効果が認められないケースや、望まない結果をきたす場合もあります。

後悔する主な原因や合併症

  • 注射部の膨隆(膨らみすぎる)
  • しこりが残る
  • 感染
  • 出血
  • 十分な効果が得られない

「膨らみ」や「しこり」、「出血」、「感染」などは起こりうる合併症の一つで、ある一定の確率で起こりえます。それらの可能性や、術後の経過、起こった時の対処法などをしっかりと医師から説明をうけ、理解したうえで施術を受けることが重要です。

後悔しない治療を受けられるように、形成外科専門医試験や皮膚科専門医試験に合格した専門医がいるクリニックを受診することを強くオススメします。

十分な効果が得られない

目のくまの治療にPRP再生治療は有効ですが、くまの種類によっては向き、不向きもあります。そのため、しっかりと適応を見極められる医師に診察してもらうことが重要です。

膨らみすぎる

「注入量」や「PRPの濃度」が同じでも組織の再生力は個人差があり、組織の再生力が想定を上回り過剰に膨らんでしまことがあります。

とくに目元は皮膚が薄く、注入する部位や注入箇所の深さといった部分に細心の注意を払う必要があり、1箇所に多量に注入しないようにすることも重要です。

しこりが残る

膨らみすぎてしまう現象と同じく、組織の再生力が正常を上回り、しこりとなることがあります。

このしこりは数ヵ月で元に戻る場合もありますが、皮膚の奥でしこりとして残ってしまう場合もあります。

PRP再生療法を受けるなら技術力の高いクリニックを選ぶ

目のくまの治療は、即効性のある結果はもちろんですが、長期的な美しさのキープも求められます。一度施術をしてそれっきりではなく、定期的な検診やフォローを行っているクリニックを選んで、納得できる選択をしましょう。

目のくまの治療にPRP再生治療は有効ですが、くまの種類によっては向き、不向きもあります。しっかりと適応を見極め、治療することが重要です。十分な効果を期待するために、経験と知識の豊富な医師に診察をしてもらいましょう。そのためにも形成外科、皮膚科の専門医資格を持つ医師がいるクリニックを受診することを強くお勧めします。

紀尾井プラザクリニックでは、専門資格を持つ医師が対応しております。

「PRP療法が適切なのかどうか」も含め、お気軽にご相談ください。