ボトックス注射って何？エラが目立たなくなるって本当？安全性と注意点を医師が詳しく解説します

「ボトックス注射」はしわに悩む女性向けの美容法と考えている方が多いのですが、実はお顔のエラ張りに悩むケースにも、効果を期待することができます。

クリニックの医師の監修で、ボトックス注射とその効果、エラに効く理由と施術の流れ、ボトックス注射の安全性や失敗しないための注意点・副作用について、詳しく解説いたします。

ボトックス注射とは？どんな効果があるの？

最初に、ボトックス注射についてご説明します。ボトックス注射とは、筋肉の動きを麻痺させる効果のあるボツリヌス菌によって産生される製剤を、筋肉に注入するものです。
筋肉が麻痺し、その活動をゆるめることで、お顔の表情筋によるしわや、エラを改善する効果が期待できるため、女性に限らず男性からも人気のある施術です。

ボトックス注射の効果部位①顔のしわ

ボトックス注射は、お顔では目元や目尻、額や眉間、口元の深いしわを目立たなくさせることができます。その効果の高さは、メスを使わないプチ整形として30代、40代以上の女性に広く知られていて、定期的に利用されている方も多くいらっしゃいます。

ボトックス注射の効果部位②顔のエラ張り、口角（小顔）

しわ以外では、エラ部分の筋肉（咬筋）の動きを弱めて、力こぶができないようにすることでエラ張りが改善します。さらに、繰り返しボトックスにより筋肉を持続的に麻痺させた状態にさせることで、使われなくなった筋肉が萎縮し、ボリューム自体も小さくなります。また、口角を下げる筋肉に注射すれば、口角を上げることができます。どちらもフェイスラインがすっきりした印象になるため、施術前よりも小顔になると好評です。
特にエラ張りの場合は、メスを使って切るエラ削り（下顎骨切術）などと比較して、身体的・金銭的な負担が少ないことから、ボトックス注射が選ばれています。

ボトックス注射の効果部位③ワキ汗、多汗症

筋肉と同じように汗腺の活動も抑制することができるため、ワキ汗の量を減らすことができます。メスを使う手術に比べるとお手軽なので、「まずはこの方法で様子を見たい」とお試し感覚で受けられる方が多いのです。診察上、原発性腋窩多汗症と診断された方は保険診療でのボトックス治療の対象になります。一度脇の汗で悩んでいる方は形成外科に受診をお勧めします。

ボトックス注射の効果部位④二の腕、太もも、ふくらはぎ

スポーツなどで腕や足についた筋肉を細くしたいというケースにも、ボトックス注射が有効です。余分な筋肉の働きを弱めて、全体的に細くすることで、すっきりした二の腕や、美脚効果が期待できます。

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ボトックス注射の施術の流れ

比較的、簡単な施術のため、基本的には来院当日に施術が行われます。注入する部位や注入量にもよりますが、麻酔がなければ顔面なら施術は３分くらいです。診察して説明や、麻酔をしたいとなると1時間くらいで終わります。
当日のうちに洗顔や入浴ができるのも特長です。効果は、3〜4日で現れて半年（6ヶ月）ほど続きます。

【施術の流れ】
1．事前予約時に、希望箇所を相談
2．来院し、医師の診察とカウンセリング
3．注入部位の決定と、施術前の写真撮影
4．部分麻酔
5．注入

ボトックス注射の安全性と価格、失敗しないための注意点や副作用

最後に、ボトックス注射の安全性と価格、注意点について解説します。

ボトックス注射の安全性

ボトックス注射には、ボツリヌス菌により産生されるA型ボツリヌストキシンの製剤が使用されます。アメリカ、イギリスのほか、美容大国の韓国や中国で作られたものが流通していますが、日本国内では、アメリカ製の「ボトックスビスタ®︎」だけが唯一、厚生労働省によって承認されたボツリヌス治療製剤です。

日本人での有効性と安全性が確認されているという点で信頼でき、多くの美容外科で採用されています。美容外科によっては、ボツリヌス治療製剤の詳細を公表していないところもありますが、安全面を優先し「ボトックスビスタ®︎」が使われるクリニックでの施術がおすすめです。

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ボトックス注射の価格

目の周囲、口角など、注入量が少ない部位は、1〜6万円程度で注入することができます。使用する製剤の量とも比例するため、エラ張りや、ワキ、腕や足の場合には、5〜15万円程度かかります。
上記目安よりも安い場合には、日本国内では認可されていないコストの安い治療製剤が使われている可能性もあるので、しっかり確認しましょう。

注意点と副作用

予防接種を受けた後と同じように、注射部位にはできるだけ触れず、強い刺激や運動を避けて過ごします。赤くなったり腫れたりする場合もありますが、5日程度で軽減し同時に効果も現れてきます。
冒頭で説明した通り、ボトックス注射は筋肉の動きを麻痺させる効果を利用しているため、想定以上の範囲に影響を及ぼすと、倦怠感や顔の表情筋の違和感を生じることが副作用として報告されています。また、妊娠を希望される場合は注入を避ける必要があるので、医師に相談しましょう。

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